くちびるためいきさくらいろ (IDコミックス 百合姫コミックス)とかセクシャリティとか読書の嗜好とか

物語三昧>『くちびる ためいき さくらいろ』森永みるく著/百合ワールドへ | 旧館:物語三昧~できればより深く物語を楽しむために

ここでは珍しく百合マンガです。リンク先を目にして考えてみたんですが、以下いくつかのエントリにまたがってつらつらと。
全くまとまった文章にはなってませんのでご了承ください。

実はセラムン同人時代から森永みるくは結構好きで、商業誌で出したコミックもちょこちょこ持ってたりとかするんですが。
ここにきてついに一般向けとしてデビューしたわけですが、同人時代からの基本ライン、女の子同士の繊細で甘い関係性を描くという基本ラインは変わっていません。
以下は私の勝手な思い込みに基づく分析(といってもすでに言い尽くされてるかもしれませんが)。
森永さんの描くキャラクターの関係性はやおい(特に二次創作の男×男)マンガのそれと基本的には同じものだと思うんですね。終わらない閉じた世界で永遠の繋がりを志向(肉体関係も含めて)するのは、まさにやおい同人誌の世界だと。
全ての物語やキャラクターの関係性がSEXの絶頂を描く事に奉仕しているポルノコミックとはベクトルが逆で、キャラクターの関係性が変化する象徴・通過点としての(その先には「ずっといっしょ」という関係性における絶頂があるのではないかと推測)SEXを描く作風は、百合というかなり特殊な分野のマンガでありつつも、
表現においてはスタンダードで、それゆえに安心して読めるんだろうな、と思います。