網状言論F改―ポストモダン・オタク・セクシュアリティ

網状言論F改―ポストモダン・オタク・セクシュアリティ
東 浩紀 斎藤 環 竹熊 健太郎 永山 薫 伊藤 剛 小谷 真理
青土社 (2003/01)
売り上げランキング: 30,558
たまたま書店で面陳列されていたものを買ったら2003年発売の書籍だったので「なんだ、新刊じゃなかったのか」とがっかりしながら読んだのですが(不勉強)、動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)の解説書として最適の1冊でした。多分これを読んでなかったらテヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論への4分の1ほど意図を理解出来ないかも。
複数の著者による原稿及びトークライブの記録から構成されているため、内容は雑多になっている印象がありますが、東浩紀入門の1冊としても最適なんではないかと。
もっとも、女性のオタク(主に「やおい」を好む女性…ところでこういう女性の事を【やおい】って呼ぶんですか?私に知識がないだけかもしれないんですが、個人的には【腐女子】の方がまだしっくり来るなあ。言葉の良し悪しは置いといて)についての言及が甘い…というか東氏をはじめ追求及び言語化を怖がって避けているような印象があるので、是非どなたかがガチで分析して欲しいものです。
近年いくつか良い本も出ているようなので、「テヅカ・イズ・デッド」を読み終わったら探してみようかな。

ちなみに私個人の姿勢としては、パロディのやおいは好きなものもありますが、商業ベースのBLマンガや小説は滅多に手を出しません。商業ベースなら百合の方が好き(笑)