ルナティックから見るタイバニ。

ええと、最終回まで完走しました。
全ての人にありがとう、そしてありがとう!
2期フラグ立ってるので待ってます。
今は感慨深すぎて何を語っていいのかよくわからん。
…ということで、ツイッターでタイバニ用アカウントを持っているのですが、そっちでルナティック関連の考察ツイートをしていたので
あえてこちらでまとめておきます。
日によって口調が違います。すみません。

●9月8日分のツイートまとめ。
以下ユーリ妄想1000%な独り言。とりあえず、ユーリには偽善のDV父に対する葛藤はあっても、タナ声聞かせる事への苦悩や葛藤はあんまりなさそうな気がしてきた。…というのも、彼の表の仕事は裁判官。普段から他人を裁き慣れてる訳だし、ひょっとしたら割と単純に、○○以上の罪を犯して更生不可能そうなら死刑! くらいな感覚でタナ声聞かせる相手を選んでるだけな気が。というか、死刑のないシュテルンビルトでは人を殺す事は絶対悪ですが(国家ですら人を殺せない訳だし)、日本みたいに死刑制度のある国ではとりあえず裁判官は普通に死刑判決出してるしなー。
ただ、聞かせる相手の罪についてはきっちりバックグラウンドは調べてそうだ。ペチペチ野郎にしてもそうだけど、多分、「これ以上の罪を犯した奴にはタナ声聞かす」っていう基準はあるんじゃないかと思う。ていうか執務室で死刑制度のある国の量刑判断基準とか調べまくってたりしたら萌える。
だからこそ、自分の母親は殺せないんだよね。母親は犯罪被害者だから。徹底的に庇護しなきゃいけない存在だ、くらいに思っているのかな、とか。何言われても抵抗しないし。そこが悲しい。
でもこの辺は、日本人より外国人の方が感覚的にピンとくるかも。タイバニはアメリカとヨーロッパ同時配信だけど、アメリカは州によっては死刑制度ないし、ヨーロッパはほぼ死刑制度がない。死刑執行が普通の日本より、もっとルナ先生のダークヒーロー感が際立つのかもなあ。
まあ、本来なら裁判官は裁くだけで死刑執行は刑務官に任せっぱなしだから、逆に責任感はあるのかもなあ、ルナ先生。自分できちんと死刑執行してるわけだから。
そういう意味でも、虎徹とはきっと表裏なのでしょう。
ある意味、シュテルンビルトという都市の歪みを、一人で引き受けてしまっているキャラなのかもしれない、と思う。…なんかすげーいい方向にキャラ見てるな私wwwおかしいな一番好きなのおじさんとバニーなんだけどなwww
…ということで、案外生き延びて真面目に定年までタナ声聞かせてそうな気もします。職務に忠実なら長生きしようと思うだろうしなあw死刑執行するのが自分しかいない以上は頑張るでしょう。ただ、マベの野望潰えてマッチポンプが無くなったら、ルナ先生の出番も減るかもしれませんね。
作中で何度か「最近治安が悪化してて」という台詞が出てきてましたが、それがマベとウロボロスマッチポンプによるものならば、徐々に治安も回復するでしょうから。…ただ、人間の犯罪は0になるということはありえないから、出番が0になる事はないでしょうが。
余談ですが日本だと大体3人以上殺したら死刑。強盗殺人は無期または死刑。ルナ先生がタナ声ってきたのは、かなりの凶悪犯ばかりだったような気が。だから一応厳選はしているみたいですね。自分の父親がおそらく唯一の例外なのでしょう。

24話UST初見時に怪我で髪結べないルナ先生に後で気がついてひっそり激しく萌えた私はかなり月クラスタ寄りなのかもしれぬ…と思った今日。いやん。
会議中に一瞬肩を押さえてからもどかしそうな表情を見せるルナ先生のシークエンスが好きです。
ついでに言うと虎徹に負わせた怪我と鏡写しの場所を怪我したっていうのに激しく萌えた。

●9月15日分のツイートまとめ。(こっちはゆうきさら名義)
タイバニ最終回前で落ち着かないのでつらつら。タイバニという作品自体、かなり日本以外のマーケットを意識してるよなーと思うんですが、一番それを感じるのは「シュテルンビルトには死刑制度がない」という部分。日本人だとその部分に違和感ある人の方が多いでしょうけど。
アメリカは州によって死刑制度のあるなしが違いますが(ニューヨーク州はないようですね)、ヨーロッパオーストラリア辺りは死刑制度なくて当然…というかある国野蛮人扱いです。死刑制度あったらEU加盟出来ないというのを初めて知った。
基本死刑制度のある国は数としては少数派。タイバニはヨーロッパでもほぼ同時配信してますから、もしかしたらその辺りまで考慮してシュテルンビルトの処罰制度のバックグラウンドを考えてるのかな、とか。死刑制度のある国とない国ではルナティックの捉え方が違うのかなと。
日本のように死刑制度のある国ではどっちかっつーと国民感情的にはルナ寄りだと思うんですよね、極悪な犯罪者は死んで当たり前、的な。ただヨーロッパのように死刑制度自体がアウト、という背景がある国では、ルナティックの存在がどう見えるのか。
もしかしたら虎徹の正義とルナの正義の対立軸が、日本人が見るよりももっと鮮やかに感じられるのかもしれないな、と思いつつ。この辺はヨーロッパで見ている人の意見を聞いてみたいなあ。
しかし、世界でほぼ同時配信とか、すごい時代になったなあ…とも思うし、日本人だけをマーケットの対象にする時代はもう終わったのかなあと思うと寂しくもあり。放送コードの問題なども含めて思うんですが、日本人が世界の常識に合わせてかなきゃいけない時代なんだろなと。

●最終回を見た後のツイートまとめ。(激しく25話ネタバレ注意!)
そしてバニーの仇は結果的にルナ先生が取った件。やっぱり必殺仕事人ですな。
バス内で目が覚めたらコールされてたw 空白の10ヶ月の間はルナ先生タナ声聞かせられなかったようですが、16話以降空白の1年間〜は真面目に出動しているようですし、視聴率アップしていた事も考えるとある程度独自に死刑執行者の役割は忠実にこなしてたんではないかと。支持もされてますし。
インタビューや本編終了後ネクストプロジェクトのPV見る限り2期はルナ先生クローズアップしそうな感じですが、実際の所虎徹バニーのヒーローとしてのデータが消されたり、司法局内の色々な事の見直しもあったでしょうからルナ先生かなり忙しかったんじゃないかなと。
まあ2期始まる時点までは捕まりもせずタナ声聞かせていそうではあります。でもルナ先生本人の正義にブレはなさそう。ただマベがレジェンドの八百長にも噛んでいたらしい事を考えると、マベ殺害の方が自分の復讐の色彩が強くてこれまでとは異質な気がします。
だからマベ殺害でルナ先生は自分の中の何かと決別したんじゃないかと今思えてきた。そのきっかけをもたらしたのは何だかんだ言って虎徹ですから、かなり好意的な方にベクトルが向いてるのかなと。
2期は虎徹とユーリの関係性の変化もキーになるんじゃないかと。ウロボロスがどう噛んで来るかが鍵なんでしょうねえ。やっぱり2期楽しみだ。
ルナ先生がどの程度マベとレジェンドの八百長の事を調べていたかによる部分もあるとは思うんですが、実際マベが殺しているのはルナ先生がわかる範囲ではサマンサ一人だし(バニー両親の事はマベ殺害の時点では知らない可能性が高そうだ)、それ以外に法律で規定される所の「罪」は犯していない。しかも明らかに心身喪失状態。それでも殺したのは、自己の復讐のためかな、と思った次第です。ああでも自己だけでなくDVの対象になった母親やウロボロスとのマッチポンプで犠牲になった人々や闇に葬られた被害者の総合的な状況を鑑みて決断したかもしれませんが、復讐の意図は根本にありそうだしルナ先生自身も肯定しそうだ。
歪んでますけど、彼が正義を完遂するために、もう一度父親(を追い詰めた元凶)殺しが必要だったんだろうな、マベに関しては、と。でもルナ先生多分自覚的だし、わかってやってると思うし、他の死刑制度のある国の判断基準なんかを勘案した上で対象決めてやってるんじゃないかとは思ってます。
でも、一番の問題だと思うし、タイバニの設定の中で一番このキャラづけすげえ、と思ったのが、ルナ先生「裁判官」なんですよね職業。死刑制度のある国なら唯一、合法的に人の死を決められる職業なんですよ。だから、私怨もあるかもしれませんが、歪んでるけど真面目な職業倫理の発露なのかもなあ、と思ったり。
ただルナ先生の中では自己の正義を完遂することへの葛藤があって、葛藤の象徴が幻のレジェンドなんではないかと。で、一応マベまではきちんと刑が確定してるまたは明らかに何人も人を殺してる、という人間を狙ってタナ声を聞かせているので、その辺は抑制が効いているとは思います。でもマベは本当に私怨…というか復讐だろなと。

…って私どんだけルナ先生の事を語ってるんだっていう。余談ですが、マベはサマンサには直接手を下してはいませんが始末させた時点で殺人主犯扱い。ルナ先生独自にマベの事を調査していそうなので、表に出ない真実を握ってはいたのかも。でもあそこで手を下す事で、自らの過去を一度清算したのでしょう。
逮捕という形でヒーローとして復讐の決着をつけたバニーと、実際に殺害して復讐を完遂したルナ先生、というのも、対比になるのかなあ。とSSのネタのために考え中。…と考えるとバニーきちんと成長してると思う。裁きは司法の手に委ねるのがヒーローなんだから(byスカイハイ)。
あと2期に向けてですが、ルナ先生とウロボロスの関係は肯定も否定もされてないように思えたので、その辺はポイントになるのかなと思います。バニーの問いに対してもルナ先生ずっと微妙な反応で通してましたから。

以下はツイートしていない部分なのですが、虎徹とルナティックはレジェンドの「光と影の子」という意味で対の存在なんですよね。
25話ラストのユーリの笑顔は、自分の光の部分が戻ってきた事への安堵なのかな、と。

…ということで、タイバニは私にとっていつの間にか、ルナティックの物語にシフトしつつある感が。
ヒーローみんな大好きですし物語も私は十分に楽しませてもらったのですが、この辺のパラダイムシフト(おおげさな)は自分でコントロール出来ないものなんだなあとしみじみ。
いや、もっと気軽に見ていいエンタメだと思うんですけどねえw
色々妄想が浮かんできたのでとりあえずまとめといてもいいよな、と思った次第です。
しかしまとめてみたら結構な量だった。驚き。
ざっくりまとめているだけなので、矛盾があったらごめんなさい。
もう一度1話から見返してみて、印象が変わったら付け加えたりするかもです。