出版不況というか業界の終わり?

http://www.oita-press.co.jp/localNews/2008_121971391489.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20080902-OYT1T00198.htm
書店員という立場上、断言するのには非常に忸怩たる思いがあるのですが、
ぶっちゃけ言って紙ベースの情報を売り、商売にする時代は終わりつつあるのではないかと。
(特に雑誌)
活字中毒を自認する私ですらニュースチェックするのもレストラン探すのも旅行先で道を調べるのも全部携帯だし。
うちの店の客層なんですが、非常に高齢者の方が多いんですね。
退職後の時間を豊かに過ごすためのツールとして、またはお孫さんへのプレゼントとして
本を買っていかれる方が大半かもしれません。
まあ、超過疎県だからというのもあるのかもしれませんが、近所に中学校が二つ、高校が二つ、高専が一つあるにも関わらず、異常な程学生のお客さんの数が少ないんです。
(ちなみに児童・学生の数自体が、20年前の約半分に減ってます。たった20年で、です。私の出身小学校も、私がいた時に1学年45人5〜6クラスだったのが、今では35人3クラス…)

そして10代〜20代のお客さんで多いのが、雑誌を立ち読みしながら携帯に何やら打ち込んでいる姿(あまり酷い場合は注意もしますが)。
書籍はもう既に、若い人たちの為のものではないのかもしれません。
そして少子高齢化で若い人の絶対数が減っている上に不況や格差社会の進行で書籍や雑誌に対する支出も当然抑えられている事を考えると、書店側としても確実に本にお金を出してくれる高齢者層をターゲットにするしかなく、また若者が離れていくという悪循環。
活字が大きくなってゆく文庫、老後の生活についての特集が増えてきている雑誌を見るにつけ、色々考える事は多いです。

とはいえ売る側としては少しでも努力して、良い本が1冊でも多くお客さんの元に届くようにするしかない訳ですが、同じ書店の再生法申請のニュースがあるとヘコみますねえ…。
色々噂は聞いてはいたのですが、いざこうなってしまうと。
働く皆さんが希望のもてる状況でありますように…。