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カラー原画をヤフオクに出したのには、ご自分のイラストの価値判断をするためもあったのですね。
…というのはともかく。

この件で一番驚いたのは、雷句さんクラスで、原稿1枚が2万円もしないという事実ですよ!
先日発売されたマンガ関係の書籍の中で(タイトルを失念した…すみません)
*1
原稿1枚あたりの単価が安かったから、バブル崩壊後もコミック雑誌は生き残っていた…的な
記述があったのですが、それにしてもあまりに安いだろ…。

「金色のガッシュ!」は本当に素晴らしい作品なのです。
1話から最終回まで妥協の全くない、徹頭徹尾、愚直なまでに少年漫画である事にこだわった、
涙と笑いに溢れた、名作だと思います。(ちなみに私の2007年ベスト1マンガでした)

そして、このマンガが小学館側に与えた利益も、かなりのものでしょうに…。
最盛期のトレカの売れ行きの凄まじさときたらもう。
(当時トレカの仕入れ担当をしていたので)
その漫画家、サンデーでも看板といってもいい人に対してこの態度かよ!
サンデーの中堅漫画家が定着しない理由がよくわかったような。

でも、どれだけクリエイターが魂を削って頑張っても、肝心の版元がしっかりしていなければどうしようもないのですよ。
集●社にしても、内容が良くて多くの人に求められているマンガに限って、刷り部数を極端に減らして売れる機会を簡単に逃してしまう。
(これはどう考えても営業と販売部の怠慢でしょう。どれだけ求められてるかが見通せてないんだもん。
書店で初回発注多めに出してても1〜2冊しか入ってこないなんて日常茶飯事だし)

結局、最終的には、そのマンガを楽しみにしている読者を、一番馬鹿にしているんではないでしょうか?
確かに、版元から読者までの距離は遠いですよ?
本がお客さんの手元に届くまでに、版元→取次→書店→お客さん、というルートを辿ってはいます。
POSで売り上げデータをある程度把握する事も出来ます。
でも、その本を1冊1冊手にとっている、とても楽しみな顔をして、レジへ本を持ってくる、読者のみなさんの顔を、ちゃんと見てますか?

マンガってただの商品じゃないでしょう。
その中にはクリエイターの魂が宿っているのに。
そして、その魂に酔い、泣いたり笑ったりしたくて、買っている読者さん達がいるというのに。

余りにも馬鹿にした話じゃないですか…。

他のクリエイターの方たちのためにも、雷句さんには頑張って欲しいな、と思います。

ただただ驚くばかりです。
なんて素敵にジャパネスク」で平安時代に興味を持ちました。
どうか安らかに…。

*1:竹熊健太郎さんの「マンガ原稿料はなぜ安いのか?」でした。
新刊ラインで入荷してたから新刊だと思ったら2004年発売だったらしい…なんてこった。