無事に終了

ハチミツとクローバー 10 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー 10 (クイーンズコミックス)

連載終了時は賛否両論あったようですが(私はコミック派なので読んでなかった)、個人的にはこの終わり方で良かったんではないかなあと。
大学時代の終わりってあんなもんだよなあと、自分の過去を振り返りつつ。
昔のマンガのように誰と誰がくっついて終わりですよ、という単純な終わり方にならないでいてくれた事がとても嬉しいのですよ。
大学時代は通過点の一つにしか過ぎなくて、それから始まる人生があるんだよ、というメッセージを、大学時代に専攻したものとは全く別の職(いや、ずっと書店バイトはしてたからある意味初志貫徹なのか)についてウダウダしている自分にくれたみたいで(苦笑)。
はぐの怪我という展開はちょっとどうかと思ったんですが、物語としての終結をもたらすためには仕方ない事だったのかな、と納得出来たし、何よりもはぐの背負っている「創作するものの業」のようなものをそれとなく提示するために必要だったのかな、と考えられるようになったので、まあいいや。
結局何も解決してなくて、一応の決着を迎えるもののもしかしたら何も始まっていないのかもしれない。ひょっとしたら10年後の彼らは違う事をしているのかもしれない。
まさにそれは人生そのものなんだろうな、と思います。
良い作品の良い結末に出会えた事に感謝。そして次回作も楽しみです。