「ニート」って言うな! (光文社新書)
最近本を一気読みする体力がないのでちびちびと読んでたんですが、ようやく最後の章まで読み終わりました。
3人の共著という事で議論が拡散した感はありますが、基本ラインが「雇用の問題として考え直すべき」という所にはすごく共感。
だってなあ、私の周り(女子限定)に民間企業の正社員やってる人って…1人くらいしかいないんだもん。
あとは公務員か契約社員です。公務員はとりあえず定年まで身分(育児休暇とかも含め)保障されてますけど、当然全員が公務員になれるはずもなく。
しかも私の前職場は何年も頑張ったあげく正社員ですら昇給がなくて当たり前、ボーナスは数年前からカットカット! 金のかかる店長クラスはネチネチ苛めて早期退職!
でも新店舗はガンガン作るよ! という所だったので、正社員になってても将来に光が見えなくてやめてくし。
そもそも就職先がない→生活のために契約社員→正社員と仕事量は同じなのに低い賃金で使い潰されて新しい仕事を探す暇もない、という最悪な循環にハマってしまって、疲れ果てて辞めてしまったらニートと呼ばれ石を投げられ、という状況なのに、一体どうやって仕事に夢を持てと言うんでしょう。
かくいう私もそれですり減ってしまって、一旦書店の世界から足抜けした訳ですが。
(それで戻るんだからバカというか何というか…)
…ということで、ニートがどうこうと言って説教するおやじが出てきても
てめーら団塊の世代の給料が目減りするのがイヤだから若者のせいにしてるだけだろ
としか思えなくなってた自分の、やる気を引き出してくれた本かもしれません。
こんな社会で一体どうやって子供を産み育てろと…自分の事ですら怪しいのに、という未来に対する絶望感は変わらないにせよ。